AIツールを選ぶときは、話題性より「どの業務を、誰が、どの情報で行うか」を先に決めると比較しやすくなります。文章作成、調査、資料作成、議事録、サービス連携では、向く道具も費用の仕組みも異なります。
この記事では、中小企業の経営者・担当者に向け、業務で検討する10製品を公式資料に基づいて整理します。掲載順は順位ではありません。実機で全製品を試したレビューではなく、架空の導入実績・効果数値・口コミも載せていません。用途別の選択肢としてご覧ください。
情報確認日:2026-11-01。価格・機能・提供地域・利用条件は変更されます。契約前に公式ページと購入画面で再確認してください。 外貨は円換算せず、年払いの月額相当と月払いを区別します。無料プラン、期間限定の試用、AIの試用枠も別に扱います。
AIツール10製品の用途・料金比較
表は確認できた代表プランの例で、全プランの網羅ではありません。個人向け・組織向け・既存契約への追加プランが混在しており、同一条件の価格比較ではありません。 同じ人数・権限・利用量・必要機能で見積もってください。
「未確認」は無料・非対応を意味しません。USDは米ドル、JPYは日本円です。すべての料金の再確認日は2026-11-01です。税の扱いを確認できなかった欄は、その旨を記載し、日本の税込請求額へ換算しません。
| 製品 | 主な用途・選ぶ利点 | 無料利用 | 確認できた料金・課金期間 | 主な注意点 |
|---|---|---|---|---|
| ChatGPT | 文章の草案、情報整理、ファイル分析の補助 | Freeあり。機能・利用量に制限 | Business Standard:USD 20/人/月相当(年払い)、USD 25/人/月(月払い)、税扱い未確認。法人料金 | 個人向けと法人向けの条件を分ける。API費用は別に確認 |
| Google Gemini | 対話、下書き、Googleのサービスを使った作業の検討 | 無料枠あり | 個人向けGoogle AI Pro:JPY 2,900/月、税扱い未確認。法人向けWorkspace契約の価格ではない | 個人と仕事用アカウントのデータ条件・連携範囲は異なる |
| Microsoft 365 Copilot | Word・Excel・PowerPoint・Outlook等の作業支援 | 対象Microsoft 365契約のCopilot Chatと有料機能は別 | Copilot Business追加契約:通常JPY 3,148/人/月相当、対象条件付きJPY 2,698/人/月相当(ともに年払い・税別) | 基本契約の費用が別途必要。割引・利用量課金に条件あり |
| Claude | 対話、文章・資料の作成や検討 | Freeあり。利用制限あり | Pro:USD 20/月(月払い)、年払いUSD 200/年。税別 | Proと組織向けTeamは契約・管理条件が別 |
| Perplexity | 出典をたどる調査・情報収集 | Freeあり。制限あり | 個人向けPro:USD 20/月(月払い)またはUSD 200/年(年払い)、税扱い未確認。公式FAQ | 出典が付いても正確とは限らない。法人契約は別確認 |
| Notion AI | 文書・ナレッジ、議事録などをまとめた作業 | Free・PlusのAIは試用枠 | Business:USD 20/人/月相当(年払い)、税扱い未確認。年払い条件の公式説明と照合 | 通常のNotion利用とAIの継続利用は別。クレジット・追加料金も確認 |
| Canva | SNS画像、スライド等のデザインとAI制作補助 | Freeあり。AI機能には枠・制限 | 英語料金ページのPro:USD 144/人/年(税別)。日本向け円価格は未確認 | 素材・AI出力の利用条件、AIの利用枠、共同利用の契約に注意 |
| Gamma | プレゼン・文書等の草案作成 | Freeあり。AIクレジットは定期補充なし | Plus/Pro等の金額・通貨は未確認。月払い・年払いの区分は確認。適用税は地域による(額・税率未確認) | 共有・公開範囲、出力の修正、書き出し結果を確認 |
| Otter.ai | 会議の文字起こし・要約・共有 | Basic無料。分数等の上限あり | Proの通常表示:USD 16.99/人/月(月払い)、USD 8.33/人/月相当(年払い)、税扱い未確認 | 割引価格が併記される。契約時の総額・期間・録音条件を再確認 |
| Zapier | サービス間の連携、ルールやAIを組み込んだ自動化 | Freeあり。タスク数等の制限 | Professional(750タスク/月):USD 19.99/月相当(年払い)、税扱い・月払い額は未確認。公式料金解説 | 外部サービスやAIの費用、実行権限、誤動作時の停止を確認 |
Microsoftの割引は、公式記載上2026-07-01〜2026-12-31の対象条件付き・初年度の年契約向けです。対象の基本プランを持つ既存顧客などの条件があります。全員が割引で契約できる意味ではありません。高度な機能の従量課金が加わる場合もあります。
ChatGPTは米ドルの課金説明を採用し、同ページにある円表示を日本の確定請求額とは扱っていません。Claudeは年額200米ドルそのものを記し、月額換算の丸め値と年額を混同しないようにしています。Otter.aiはキャンペーン表示を通常料金に混ぜていません。
ChatGPT・Gemini・Perplexity・Notion・Otter.ai・Zapierの税扱いと日本の最終請求条件は未確認です。Microsoft・Claude・Canvaは掲載値を税別として扱います。月払い額を示していない製品は、年払い月額相当から月払い価格を逆算しません。
Perplexityは公式FAQのPro価格と公式の通貨説明を照合しました。Zapierは公式料金ページと公式解説で年払い・750タスクの条件を補足しています。Gammaは公式料金ページと契約の説明を調べても金額を取得できず、未確認を維持しています。これらの違いを無視して総額の安さを順位付けしません。
各ツールの特徴と試す業務
1. ChatGPT:文章の草案と資料の整理から始める
メールやSNSの文案、資料の要点整理など、担当者が検品できる作業の候補になります。公式にはファイル分析などの機能もありますが、プランごとの制限を確認します。利点は対話で修正の方向を伝えられること。注意点は、回答の事実・計算・引用を別途確認する必要があることです。
組織で使う場合はBusinessの料金・最低席数等のFAQも確認します。個人向け有料契約を法人向け契約と同じ条件だと考えないようにしましょう。
2. Google Gemini:Googleを使う業務との相性を確認する
文章作成や調査の補助に加え、Googleのサービスとの連携が選定の観点になります。ただし、個人向けGoogle AIプランとGoogle Workspaceの仕事用環境は別です。必要なアプリ・アカウントで使えるかを確認します。
まずは公開情報を使った説明文の整理などで試し、出典や事実を確認します。「Google製品だから最新情報が常に正しい」とは判断しません。
3. Microsoft 365 Copilot:既存のOffice業務に組み込む
Wordの下書き、Excelの分析、PowerPointの構成、Outlookのメール整理など、既存の作業に沿って検討できます。Microsoft 365を利用中の会社では、実際の作業対象を選びやすいでしょう。
有料機能、追加費用なしの対象Copilot Chat、個人向けCopilotは同じ契約ではありません。既存文書のアクセス権が広すぎると、意図しない共有につながる可能性があるため、権限を整理してから導入します。
4. Claude:文章や資料の検討を対話で進める
文章の整理、資料の作成、論点の検討を試す候補です。文章の読みやすさや修正のしやすさは、同じ課題を与え、人が比較して評価してください。長い資料でも、必要な情報を漏らさず読めたかの確認は必要です。
FreeやProとは別に組織向けTeamがあります。管理・共有・情報の扱いが必要な場合は、個人契約の価格だけで判断しないようにします。
5. Perplexity:出典を確認しながら調べる
回答から参照元へ進めることが、調査業務での選定ポイントになります。要約をそのまま転記せず、参照元の発行者・日付・対象・原文を確認してください。引用先が結論を支えているかも別に判断します。
組織向けにはEnterprise Proの公式説明があります。個人向けProの代表額は上表のとおりですが、組織向けの見積りや日本での税込額は未確認です。
6. Notion AI:情報をまとめた場所でAIを使う
既にNotionで手順書や議事録を管理している会社では、文書整理や検索、会議メモの補助を一緒に検討できます。利点は作業の文脈を集めやすいこと。古い手順書や共有範囲の不備があると、回答も確認しにくくなります。
Free・PlusのAI試用とBusinessの機能を区別し、AIの利用枠、追加クレジット、ゲストや外部共有の権限を確認してください。
7. Canva:デザイン作業の草案と共同確認に使う
SNS画像や営業スライドなど、見た目を伴う作業の候補です。生成・翻訳・画像編集などの機能は利用枠が異なるため、必要な作業を無料枠でどこまで試せるか確認します。
写真・素材・フォント・生成物を商用利用できる条件を確認し、商品や人物が実際と違って見えないかも検品します。共同作業では個人用Proを複数人で共有する方法にせず、適切な組織向け契約を検討します。
8. Gamma:プレゼンや文書の構成を素早く試す
企画の順序や資料の骨組みを検討する候補です。公式にプレゼンや文書の生成、書き出しが案内されています。最終資料は、内容・レイアウト・書き出したファイルを人が確認します。
公式ヘルプではFreeのAIクレジットが定期補充されないこと、月払いと年払い月額相当の違いを確認できますが、有料金額は取得できた本文から確定できませんでした。機密を入れる前に、公開リンク、閲覧権限、学習利用の設定を確認してください。
9. Otter.ai:録音・文字起こし・要約の条件を分けて確認する
会議の記録や共有を支援する候補です。公式ヘルプで日本語の文字起こし対応を確認しました。以前の情報をもとに非対応と判断しないことも大切です。ただし、日本語会議での精度を今回試したわけではありません。
参加者への案内、会議への自動参加、共有先、保存期間を確認し、固有名詞や決定事項は録音と照合します。分数上限とファイル取り込み上限も分けて見ます。
10. Zapier:サービス連携とAI処理を必要な範囲に絞る
あるサービスで受け取った情報を別のサービスへ渡すなど、連携業務に向く候補です。条件分岐の自動化だけならAIを使わない構成も可能で、生成や分類が必要な部分にAIを組み込みます。
実行権限と送信先を最小限にし、テストデータで確認します。自動送信・削除などを最初から無確認で動かさず、承認・エラー通知・停止手順を設けます。タスク数と各連携先の料金も費用に含めてください。

日本語対応・法人利用・情報管理の比較
「日本語対応」は、画面表示、文章の入出力、音声認識で別の意味になります。対応の確認と、実際の品質の検証も分けます。下表は2026-11-01に資料で確認した範囲で、いずれも実機品質は未評価です。
| 製品 | 日本語について確認した範囲 | 法人・情報管理で確認した範囲/残る確認 |
|---|---|---|
| ChatGPT | 公式の対応言語に日本語 | 法人向け方針では業務データを原則学習に使わない。保存・連携条件は別確認 |
| Gemini | Web版の対応言語に日本語 | 個人向けの取扱いを確認。Workspaceの契約・管理条件は別途確認 |
| Microsoft 365 Copilot | 対応言語の公式説明に日本語 | 法人データの説明では入力等を基盤モデルの学習に使わない。既存アクセス権・外部連携は点検が必要 |
| Claude | 公式の言語説明で日本語の画面・対話を案内 | 商用製品の学習利用方針では原則不使用。フィードバック等の例外と個人プランとの差に注意 |
| Perplexity | 日本語UI・出力の対応範囲を公式仕様から確定できず、未確認 | Enterpriseでは組織データを学習に使わない説明。個人プランへ一般化しない |
| Notion AI | Notionの表示言語に日本語。AI各機能の日本語品質・音声条件は未確認 | Notion AIの方針では顧客データを原則学習に使わない。保存条件・モデル差・権限を確認 |
| Canva | 日本語の公式ページあり。AI各機能の日本語入出力範囲は未確認 | AI規約で入力の権利、素材ライセンス、外部提供者への共有、改善利用の設定を案内。法人契約ごとの保存条件は未確認 |
| Gamma | 公式ヘルプに日本語生成例。日本語UIの全範囲は未確認 | データ利用を制御する案内あり。契約ごとの保存・既定値・権限は再確認 |
| Otter.ai | 公式ヘルプで日本語文字起こしを確認。日本語UI・精度は未確認 | Business・Enterpriseあり。公式説明は録音同意と、非識別化したユーザーデータの自社学習利用を案内。外部AI提供者の学習不使用とは区別。契約別条件は未確認 |
| Zapier | 日本語UIと各AI処理の対応範囲は未確認 | Team・Enterpriseあり。保存・学習利用・送信範囲は接続先も含め確認。公開中の処理委託先ページは2026-11-10発効予定のため、調査日の現行契約保証には用いない |
選び方:料金だけでなく、確認までの作業を比べる
- 1業務を決める。 文章の草案、会議の要約、スライド、データ連携など、困っている作業を具体化する。
- 会社の情報管理条件で絞る。 個人情報、機密、保存、学習、権限、退職時の対応を確認する。
- 総費用を比べる。 利用者数×単価に、年契約、基本契約、追加利用量、連携先、教育・検品の負担を加える。
- 同じ課題で試す。 許可したサンプルを使い、入力・出力・修正・確認にかかった時間と、誤りや漏れを記録する。
- 続ける条件を決める。 安全に運用できるか、品質が維持できるかを見て判断する。
本記事の用途説明は選定の観点であり、当社による実測順位ではありません。全10製品を一度に契約する必要もありません。まずは自社の1つの課題に合う候補を選び、管理と検品を含めて比較してみてください。
契約前のチェック項目を整理する場合は、DXの第一歩は「AI業務ハック」から|AIツールの選び方と業務別の活用例も参考にしてください。

